
マイコプラズマ肺炎は、最近になりよく聞くようになりましたが、元々は非定型肺炎に分類されていましたが、1930年代から段々と認識されてきたと言われています。
名前の由来は、マイコとはキノコの菌に形が似ていたためにギリシャ語で菌類を言います。また、プラズマも同じようにギリシャ語で形を作ると言う言葉からきています。
しかし、実際にはキノコの菌類とは全くの別物で、最初に名前を付けた人が勘違いしたようで、そのままマイコプラズマ肺炎と呼ぶようになったと言われています。
そして、現在において集団感染の発病の原因から正確に言いいますと「マイコプラズマは、細菌でもウイルスでもなく、微生物である。」と言われています。
では、マイコプラズマ肺炎の特徴や予防方法と発症した場合の対処方法について考えていきます。
肺炎?マイコプラズマ肺炎の特徴は?
マイコプラズマ肺炎は、1980年代に4年周期で、
夏季オリンピックの年に大流行したことから、
「オリンピック病」とも呼ばれていました。
秋から冬にかけてかかりやすい病気とされていましたが、
2000年以降は、季節に関係なくある一定の地域にだけ流行が起こり、
1年を通じて感染する患者がいます。
マイコプラズマの大きさは、125~250nm(ナノメートル)と
極小さく、光学顕微鏡では見ることができないと
言われていましたので、早期に発見するのが
困難な病気と言われていました。
しかし、現在においてはLAMP法というマイコプラズマに
特徴的なDNAを直接、検出する方法で、発症初期の2日~16日目には、
菌が気道粘膜にありますので検査をします。
この検査方法は、精度が高いと言われていますが、
結果がわかるまでに時間がかかってしまいます。
その一つの方法で、精度はやや劣りますが、
検査結果がすぐにわかるプライムチェックという検査方法があります。
こちらもLAMP法と同様に気道粘膜の検査をします。
先生の判断次第になりますが、
マイコプラズマ肺炎の疑いがある場合にはどちらかの検査が行われます。
また、マイコプラズマは、人や動物の細胞に付着して増殖する病原体と
言われていますので、人から人に感染して上気道炎や気管支炎、
肺炎やその他の病気を引き起こす可能性があります。
厄介な事に、自己増殖ができる微生物になりますので、
感染性が高く大流行を起こすのが特徴と言えます。
肺炎?マイコプラズマ肺炎の予防方法は?
マイコプラズマ肺炎は、どの年齢層においても発症する可能性があり、
子供や高齢者などの免疫力が低下していると
なりやすいと思われがちですが、マイコプラズマ肺炎に関しては
若くて健康なあなたでも発症しやすい傾向にあります。
理由は、マイコプラズマが体内に侵入しますと、
体を守ろうと免疫機能が働きますので、健康なあなたほど過剰に
免疫機能が働くために強い炎症反応を起こし、
肺炎など重症化する可能性がある言われています。
マイコプラズマの感染経路には2種類考えられます。
1つ目が飛沫感染(ひまつかんせん)です。
感染者が咳やくしゃみなどをした時にウィルスや細菌が混ざった状態で
空気中を飛び、これを吸い込むことで感染します。
予防方法として、人に近づかないのがよいですが、
日ごろの生活をしていますと、誰がマイコプラズマ肺炎にかかっているか?
わからない場合が多いです。
そのために、電車内や室内においてはマスクの使用が有効になります。
そして、外出後には、菌やウィルスを洗い流すために水でうがいを
すると効果があると言われています。
方法として、
まずは、口をぶくぶくと2回ぐらいゆすいだ後にガラガラと
喉を3回ぐらい洗ってください。
いきなり、喉をガラガラと洗うと口内の菌やウィルスが喉の奥に
入ってしまう可能性がありますので注意してください。
2つ目が接触感染です。
感染者の手が触れた場所などをさわって
菌やウィルスがうつる場合があります。
普段の生活において、手をふれる場所は多くあります。
例えば、ドアノブ、手すり、イス、水道の蛇口など数えれば、
キリがないぐらいに手をふれる場所は多いです。
予防方法としては、石鹸などで手洗いや消毒用エタノールが
よいと言われています。
また、手を洗いたくても水がないなどの場合は、
携帯用のアルコールを含んだウエットティッシュなどもよいでしょう。
家庭内では、タオルの共有はしないように心がけてください。
いくら手を消毒してもタオルに菌やウィルスが
付いていた場合には、感染する可能性があります。
肺炎?マイコプラズマ肺炎が発症した場合の対処方法は?
また、熱が下がっても数週間にわたってしつこく咳が続く場合があります。
ですので、発病時には普通の風邪と思われる方も多くて、
咳が長く続くために、お医者さんに受診したら、
マイコプラズマ肺炎と診断されるケースがあります。
たとえ、普通の風邪だと思っていても、
乾いた咳や熱がある場合にはマイコプラズマ肺炎の可能性を疑って、
お医者さんに行く方がよいでしょう。
マイコプラズマ肺炎と診断された場合には、抗生物質を処方されますが、
最近は、抗生物質が効かないマイコプラズマ肺炎も
多く見られるようになってきていますので、症状が長引くこともあります。
マイコプラズマ肺炎は、肺炎と名前がついている通り、重症化しますと
肺炎や髄膜炎(ずいまくえん)、脳炎(のうえん)、心筋炎(しんきんえん)
などの合併症を引き起こす可能性がありますので特に注意が必要です。
自宅では、家族にうつさないように、隔離するなどをして、
水分の補給と栄養をしっかりと摂り、安静にすることが大事です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
風邪の症状に似ているマイコプラズマ肺炎ですが、
日ごろからの予防が第一と考えられますので、
外出先からの手洗いとうがいを忘れずに行ってください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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