
毎年ではないですが、何年かに1回ぐらいレジオネラ菌の事がニュースや新聞などで言われていることがあります。
しかも、死者が出ている場合もありますので、人ごととは言えない危険な菌になってきます。
そのレジオネラ菌とはいったいどのような菌で、感染経路や症状、そして予防方法や治療方法などを述べていきます。
レジオネラ菌とはどのような菌なの?
レジオネラ菌は、細菌の一種で自然界に生息している細菌になり、昔から存在していた細菌と言われています。
そのレジオネラ菌は、水分を含んだ土や河川、池、湖、沼、ドブなどの水がある場所に生息していて、他の生物などの細胞内に寄生して増殖をしていきます。
そして、一般的な細菌は、温度が30度ぐらいから増えていきますが、レジオネラ菌は、水温がおよそ39度を越えますと急激に増えていき、70度以上の水温になりますと死滅します。
また、レジオネラ菌そのものは、感染力があまり高いものではなく、抵抗力をもっている人でしたら、あまり気にする必要がありません。
逆に、子供や高齢者、持病をもっている人、風邪などをひいて抵抗力が弱っていますと、レジオネラ菌によって起こる感染症でレジオネラ症になりやすく最悪の場合には亡くなってしまう怖い細菌でもあります。
そして、レジオネラ菌が繁殖する時期は、夏になり、高温で湿度が高いと繁殖しやすい環境になりますので、梅雨の時期ぐらいから夏の終わりぐらいにかけて多くなります。
また、お湯などを使う温泉やスーパー銭湯などで循環式になっているところでは、一年中においてレジオネラ菌が繁殖している可能性がありますが、対策をしっかりとしているところもありますし、源泉かけ流しの場合にはほとんど繁殖していません。
レジオネラ菌の感染経路や症状は?
レジオネラ菌で汚染されたお湯や水を飲んだからと言って感染する可能性はほとんどありません。
どちらかと言いますと、感染されたお湯や水などから出る湯気を吸うことによって、肺に入り込みレジオネラ菌に感染してレジオネラ症になります。
また、他の人がレジオネラ症になっていた場合でも、人から人へ感染することはありません。
お湯などの湯気に問題がありますので、温泉やスーパー銭湯、自宅のお風呂、シャワーなどのお湯がレジオネラ菌で汚染されていた場合、その湯気によって感染する可能性があります。
ですので、スーパー銭湯などにあるジェットバスや打たせ湯、そして、自宅では、お風呂やシャワー、加湿器などの蒸気に注意が必要になります。
レジオネラ菌に感染した場合には、2つの症状があり、ポンティアック熱とレジオネラ肺炎になります。
ポンティアック熱の症状は、発熱や咳、頭痛、筋肉痛などがあり、潜伏期間は約1日~2日ぐらいで、治るまでに約5日~1週間かかります。
レジオネラ肺炎の症状は、発熱や咳、頭痛、筋肉痛と同じような症状になりますが、たんや呼吸困難になったり下痢や意識がなくなったり、神経系では全身がだるいなどの症状になります。
特に、子供や高齢者、持病をもっている人、抵抗力が弱っている人などがレジオネラ肺炎になってしまいますと、症状が急に悪化して亡くなってしまうおそれがありますので、注意が必要です。
潜伏期間は、2日~10日ぐらいで、医療機関に受診が必要になります。
すぐに医療機関へ受診しますと、死亡率が低いとされていますが、受診が遅くなりますと手遅れなどになり、死亡率が約60%と高くなり大変危険な病気ですので、念のために医療機関へ受診をおすすめします。
レジオネラ菌の予防方法や治療方法は?
予防方法として、身体の抵抗力をしっかりつけることです。
レジオネラ菌事態に感染力があまり強くありませんので、健康で抵抗力がある人には感染しにくいです。
しかし、子供や高齢者、持病をもっていたり、抵抗力が弱っている人は注意が必要になりますので、栄養あるものを食べて、睡眠を十分にとり、体調管理をしっかりとしていくだけでも予防することができます。
また、温泉やスーパー銭湯などでは、源泉かけ流しの温泉施設でしたら、レジオネラ菌に感染することは、ほとんどありません。
しかし、循環式の温泉やスーパー銭湯の場合ですとレジオネラ菌に感染する可能性がありますが、レジオネラ菌などの対策をおこなっているところもありますので、調べてから行くとよいでしょう。
また、家庭内では、お湯が配管内を循環してろ過機能などがついている場合には、お風呂の浴槽全体を小まめに塩素系の洗剤で洗うようにしましょう。
そして、加湿器などは、水を小まめに交換すると感染する可能性が低くなります。
もしも、レジオネラ菌に感染していると感じる症状が出てきましたら、すぐに医療機関に受診するようにしてください。
先程も言いましたように、ポンティアック熱に感染している場合には、風邪によく似た症状になり、いつの間にか治っていたということもあります。
しかし、レジオネラ肺炎に感染している場合には、呼吸困難や下痢、意識がなくなったり、全身がだるいなどの症状になりますので、すぐに医療機関へ受診するようにしてください。
そして、レジオネラ肺炎になっても早く医療機関に受診することで治療をしてもらえますので、危険と判断をした場合にはすぐに救急車を呼ぶようにしてください。
治療方法としては、肺炎に効くと言われていますペニシリン系やセフェム系などは効きませんので、検査をおこなってからレジオネラ症を発症しているかを確認したのちに、抗菌薬をつかって治療されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
健康で抵抗力がある人にとっては、あまり感染しないレジオネラ菌ですが、子供や高齢者、持病をもっていたり抵抗力が弱っている人にとっては、とても危険な細菌になります。
そして、何よりもあなた自身が体調管理をしっかりとしていますと感染する確率も低くなりますので、日ごろから健康的な生活をおくるようにしてくださいね。
万が一、レジオネラ菌に感染してると思った場合には、すぐに医療機関に受診するようにしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました