
梅雨の時期になってきますと、高温多湿になり、家の中でダニが繁殖していきます。
家に住み着いているダニにも種類がありますが、特に家の中でチリダニ(ヒョウダニ)が多く生息しています。
また、ツメダニ、イエダニも住み着いている可能性があり、被害などもありますので、注意が必要です。
それぞれのダニについて、特徴や被害と対策などを述べていきます。
チリダニ(ヒョウヒダニ)の特徴と被害や対策は?
特に、家の中に多く住み着いていると言われているチリダニは、室内のホコリやチリなどに生息していて、人のフケや垢(アカ)、毛、ほこりなどを栄養として繁殖していきます。
体長は、0.2~0.4mmと、とても小さくて目で見ることができません。
そして、卵から成虫になるまで約1か月かかり、生きている期間は約2ヶ月になります。
また、メスが1日で約1個~3個ぐらいの卵を産んで、ダニのメスが1匹あたりに産卵する個数は、約300個とも言われていますので、メスが10匹いましたら、約2ヶ月間で3,000個の卵を産むことになり、産んだ卵が成虫になりまた、卵を産みますので、計算よりもはるかに多くのチリダニが増殖することになります。
しかも、気温が10度~30度ぐらいの範囲でしたら、成長して成虫になり、卵を産むことができます。特に、28度以上になりますと、増殖していきますので、注意が必要です。
しかし、チリダニは、家の中のチリやホコリを好んで住むダニになり、人を刺すことはありません。
人を刺さないから大丈夫と思っていましたら、間違いです。
チリダニが多くなりますと、チリダニのフンや死がいなどによって、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支炎などが発症する場合がありますので、チリダニを駆除する対策が必要になります。
部屋内のホコリやチリを掃除機などでしっかりと吸い取り、チリダニの栄養源をなくしたり、除湿して部屋内を乾燥させるようにしましょう。
また、窓を開けたりして、部屋内に空気の流れを作るようにしておくことも大事です。
そして、チリダニは、約50度の温度になりますと死滅しますので、布団乾燥機などを使って布団を高温にしたあとで、掃除機でホコリやチリダニの死がいなどを吸い取るようにしてくださいね。
ツメダニの特徴と被害や対策は?
ツメダニが家の中で住み着いている場所は、畳やカーペット、布団、結露ができる場所などになり、チリダニなどのダニ類や場合によっては、同じツメダニを捕まえて体液を吸って生きています。
体長は、0.3mm~0.8mmで、ほとんど目に見えません。
そして、卵から成虫になるまで3週間ぐらいかかり、生きている期間は1週間ぐらいです。
また、高温に強いダニになり、気温が30度を越えて湿度が高い状態になりますと一気に増殖していきます。
ツメダニは、名前の通り、ツメで人を刺すダニになりますので、寝ている間や畳、カーペットに座っている間に刺されることがあります。
しかし、血を吸うのではなく、人の体液を吸うダニになり、人の皮膚にツメ状の針を刺しますが、針の形に特徴があって、気づいてもすぐに抜くことが出来ず、無理に抜いてしまうと、針だけが皮膚に残って感染症になることもあります。
そして、ツメダニに刺された時は、痛みがほとんど感じませんので、気づかない場合が多いです。しかも、刺されてから1日~2日後ぐらいに蚊に刺された時よりも強烈なかゆみが出ます。
そのかゆみは約1週間ぐらい続きますし、刺されたところは、赤くはれたような状態になり、1か月ぐらいあとが残ります。
かゆみがひどい状態と感染症の心配がありますので、出来れば、早めに皮膚科に受診されたほうがよいでしょう。
チリダニなどのダニ類がいないとツメダニが繁殖することはあまりありませんので、チリダニを繁殖させないように掃除をしっかりとしてください。
また、畳やカーペットは、ダニ用の殺虫剤を使ったり、ツメダニも約50度以上の温度になりますと死滅しますので、布団乾燥機を使って布団を高温にして、その後、掃除機でダニを吸い取るようにしてくださいね。
イエダニの特徴と被害や対策は?
イエダニは、ネズミや鳥の巣などに寄生するダニになり、ネズミにくっついて血を吸って生息していますので、家では天井裏や床下などにネズミがいますと、イエダニもいる可能性があります。
そして、ネズミが死んだり、ネズミが巣から移動したときに、ネズミの巣から出てきて、人を刺すようになります。
体長は、0.5mm~1.0mmで、大きくなりますと目でも見えることがあります。
そして、卵から成虫になるまで、約10日~15日ぐらいかかり、成虫になったメスは、生きている間に約100個ぐらいの卵を産みます。
また、気温が30度ぐらいになりますと、成虫になるまでの早さが格段に違っていますので、暑い夏などには、特に繁殖力が強いダニになります。
そして、イエダニは、ネズミの血を吸いますので、人の皮膚に刺して血を吸います。
イエダニに刺されますと、すぐに激しいかゆみになる場合もあれば、約1日~2日後に激しいかゆみと痛みが伴う場合もあり、人によって症状が出る時間が違ってきます。
また、刺された皮膚は、赤い斑点みたいな状態になりますし、ひどくなりますと、刺された部分が水ぶくれになることもあります。
ツメダニと同じようにイエダニから感染症になる可能性がありますので、早めに皮膚科に受診されたほうがよいでしょう。
対策としては、まず、イエダニは、ネズミが考えられますので、家の中にネズミがいないか確認しましょう。
また、工場などの倉庫や学校などネズミが住んでいそうな場所においても、ネズミがいないか確認して、住みかにしている場合は駆除する必要があります。
そして、ネズミの巣や死がいを見つけましたら、その周辺にイエダニがいる可能性がありますので、巣や周辺付近を殺虫剤でしっかりと駆除するようにしてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ダニの種類は、わかっているだけでも約20,000種類もいますので、どんな感染病をもっているかわからない未知の生物になります。
しかし、家の中にいるダニの約8割がチリダニになりますので、刺されることはありませんが、チリダニが増殖することによってツメダニが繁殖していきます。
元のチリダニをしっかりと駆除しておけば、ツメダニが繁殖することもありませんので、ホコリやチリなどを出来るだけ掃除して取り除くことが望ましいです。
そして、イエダニは、ネズミが大きく関わってきますので、家の中では、天井裏や床下などネズミが住み着いていないかを確認したほうがよいでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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