
毎年、お正月が近くなると、大勢の方が親元に帰省する時期となります。新幹線や飛行機にしても満席状態になりますし、高速道路に関しても多くの車で渋滞を起こすのが常になっています。
この帰省と言われる習慣は、飛行機はもちろん鉄道や自動車がなかった時代からあったのでしょうか。帰省について考えていきます。
お正月に親元に帰省する由来は?
江戸時代から明治の初めぐらいまでは、
小学生ぐらいの年頃に親元を離れて商家や豪農などに住み込みで
働く奉公人(ほうこうにん)などがたくさんいました。
今のように、土曜日や日曜日に休みと言うものがなく、
唯一の休みと言われるものが親元に帰るのが許された日で、
お正月とお盆の時期になります。
つまり、親元に戻れるのは、年に2回しかなく
親や兄弟など全員が揃う時期と言えます。
時代は変わって行き、労働基準法が強化された事によって、
日曜日が休日になっていき、
また、奉公人から会社勤めなどに働き方が変わりました。
そして、子供の間は、学校に行くようになり、
親と一緒に生活をしますが、社会人になったりしますと
親元を離れて都会などで生活をする人が増えていきました。
現在においても、お正月休みやお盆休みがあるのは、
昔の名残りだと考えれています。
そして親元を離れて暮らしている子供などは、
お正月の休みやお盆休みなどの長期休暇に、
親の住んでいるところへ帰るようになったのが、
現在においては帰省と呼ばれるようになりました。
この「帰省」と言う言葉からも意味が取れます。
「帰」は帰ると言う意味です。
「省」は大きく3つの意味があって、
1つ目が振り返ってよく考えてみる。
2つ目がはぶく。
3つ目が安否をたずねる。があります。
おそらく、
帰省とは「親の安否を確認するために帰る」と
解釈する事ができます。
お正月に夫や嫁の親元に帰省する理由は?
昔からの習慣で、結婚しますと嫁は嫁ぎ先の親元に
帰省するという考え方を
昭和20年ぐらい生まれまでの人達はもっていて、
その名残りが今もなお続いています。
その理由からも夫の親元に帰省するのが
あたりまえのようになっています。
仕事の都合上、長期休暇があるのは、
お正月やお盆の時期になりますので、
親元が遠距離になりますと帰省するにも
準備や交通費などの面から言っても
年に2回ぐらい帰れればよい方だと言えます。
また、孫の顔が見たいと思っている
祖父や祖母もいるわけですから
帰省しないわけにもいかないのが実際の話になります。
私の家では、祖父や祖母の家までは
車で約1時間ぐらいの距離でしたが、
やはり、お正月には祖父や祖母の家に行って、
親戚などが集まってお正月のお祝いをしたり
遊んだ記憶がありますので、
やはりお正月には帰省していました。
逆に嫁の親はどう思っているのでしょうか?
嫁に出したのだから夫側の親に遠慮をしている場合も
少なくないようですし、孫と言っても
外孫と考えているみたいで、会いたいと思っていても
なかなか会えないのが実情です。
お正月に夫や嫁の親元に帰省しない理由は?
では、お正月に夫の親元に帰省しないと
どうなるのでしょうか?
現実問題として、疎遠になるぐらいで
生活自体にはあまり影響がないようです。
実際に遠方の両親の所に帰省するとしても、
交通費がかかったり、電車や飛行機も混んでいますし、
車も渋滞しますので、
あまり帰省したくないと思う傾向にあります。
嫁の立場にたった場合に帰省して困る事などは、
地方の方言が強すぎて何を言われているのか?
わからない、義理の親や兄弟に気をつかう、
休みなのに朝早くから起きて家事をしなくてはならない。
たとえ数日だけでも気をつかって疲れる。
など言わせればきりがないほどあります。
しかも、お正月に夫の実家に帰省するのが嫁にとっては、
姑(しゅうとめ)にいじめられたり、
こき使われるなどもあります。
寒いし気をつかうなどの理由で、苦痛やストレスまたは、
憂鬱(ゆううつ)になる人がおられます。
また、帰省すると決まって体調を崩すなどの理由により、
帰省したがらない人もおられます。
お正月の帰省に関しては、
夫婦喧嘩につながるケースも少なくないようで、
夫と子供だけを帰省させるところもあるようです。
夫の立場もあると思いますが、
昔と違って、結婚したからと言って嫁が無理に
嫁ぎ先の親元に帰省するという事は夫も少し考えて、
嫁の体を心配してあげてもよいのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。
お正月に帰省する事について述べてきましたが、
うまくいっている家庭もあれば、
意見が対立してうまく話が進まない家庭もあるようです。
実際には、複雑な問題も多くあるようですので、
夫婦でよく話し合って決めるようにすれば、
よい夫婦関係として生活していけるのではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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