
四十肩や五十肩になりますと急に肩が痛くなりますよね。しかも、昨日まではどうもなかったのに今朝になり、服を着る時などの動作をした時など肩に痛みが感じます。
四十肩や五十肩は急性的な痛みになりますので、注意が必要になります。
四十肩や五十肩について原因から予防方法まで考えていきます。
四十肩や五十肩が発症する原因は?
今の医学では、四十肩や五十肩になる原因については、
はっきりとわかっていないのが実情です。
しかし、肩を上げたりした時に痛みが出ますので、
何か原因があると思われるのですが、
医師や治療医によって診断に違いがあります。
四十肩や五十肩は、正式には「肩関節周囲炎」と言われる
疾患(しっかん)で肩の関節周りに起こる
炎症(えんしょう)の病気を言います。
症状が出る原因としては、いろんな意見がありますが、
年齢とともに肩の関節や筋肉が固くなったり、
縮むなどの変化で起こる炎症になります。
また、デスクワークなどでパソコンを長時間において使っていたり、
肩や首が体から前に出る体勢が固まってしまい、
他の動作をしようとした時に肩などに炎症を起こしていて、
痛みが起こる場合もあります。
私たちは普段に何気なく、体を伸ばして肩を上げたりしています。
例えば、
洗濯物を干す時にも肩を上げたり下ろしたり、
電車のつり革を持つときも肩を上げています。
このように肩の関節は広範囲に動かせるために構造も複雑です。
しかも、肩には骨があり筋肉や腱(けん:筋肉が骨に付く部分)
神経、滑液包(かつえきほう:関節をスムーズに動かす役割)
などがあり、そのために炎症が起こりやすいと言われています。
日ごろの生活でも、生活習慣の乱れ、ストレス、
ホルモンバランスの崩れや糖尿病、
甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)、
甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)、
パーキンソン病、心臓病など、
普段の生活や病気によっても間接的に、
肩関節周囲炎を引き起こすこともあると言われています。
四十肩や五十肩の特徴と治療方法は?
急性期の時には、肩に炎症を起こしている状態で、
肩の痛みがどんどんと進行してきます。
痛いという理由で肩を動かす事が少なくなってきます。
また、鋭い痛みが伴い痛くて夜に眠れないなどの症状が
短くて6週間ぐらい長くて9か月ぐらい続く場合があります。
慢性期の時には、肩の痛みが和らいできます。
それは、急性期の時に肩が痛くて動かさなかったために、
肩の関節がどんどん拘縮(こうしゅく)して
肩を動かす範囲が小さくなってしまったのが原因です。
このように発症時期によって、急性期の時は痛みが強いなど、
また慢性的になって痛みが和らいでいく時期があります。
また、肩の炎症という病気になりますので、
放置しておくわけにもいきませんし、慢性期になりますと
肩を動かす範囲が小さくなり、1つの動作をするにも
困難になりますので、
早めに病院へ受診した方がよいでしょう。
急性期の時には、炎症をなくすことを優先に治療されます。
まずは、非ステロイド系抗炎症剤(炎症薬)を使用して
治療しますが、効果がない人も多いようです。
効果がない場合にはステロイド薬が処方されます。
しかし、ステロイド薬には、副作用があって
脂肪を増やしたり、糖尿病の発症、
カルシウム不足などがあります。
しかし、多く使わずに主治医に言われた通りに
服用するのが大事になります。
また、不眠などが続く場合には睡眠薬も処方してもらえます。
ステロイド関節内注射をする場合もあります。
痛みがある場合や関節に水がたまっている時に
炎症を和らげる目的で使用されます。
痛みを和らげるには適している方法ですが、副作用があります。
肩関節の軟骨(なんこつ)や周囲の腱組織が
弱まる可能性がありますので注意が必要です。
そして、ステロイド注射は何度も打つことができませんので、
一般的には、ヒアルロン酸注射に切り替えられます。
ステロイド剤注射に関しては注意すべき点が多くあり、
熟知している整形外科医を選ぶようにしてください。
慢性期になりますと、痛みが少なくなっていますので、
リハビリなどを行って治療されます。
肩関節の動かせる範囲を広げるようにしていきますが、
無理をしますと悪化してしまいますので、
動かせる範囲で毎日、動かしていくことが大事です。
また、肩を冷やすことはよくありませんので、
お風呂に入って肩を暖めたり、
カイロや温感シップを使用したり、
睡眠時には布団から肩が出て冷やさないように
タオルを巻いたり毛布をかけるなどの工夫をしてください。
整形外科に行ってリハビリを行う方法以外で、
自宅でもできるリハビリ方法があります。
アイロン体操と言うのがあります。
腕の付け根から前後に動かす方法で、
肩を伸ばしたり広げたりするリハビリになります。
1.机やイスの背もたれに痛くない方の肩を使って
手で支えて、痛い方の肩の手にアイロンを持ちます。
(アイロンでなくても、ペットボトルなどに
水を入れてオモリとして代用できます。)
2.肩の力を抜いて、アイロンを前後に振ります。
最初の間は、振り幅を小さくして、慣れてきましたら、
徐々に振り幅を大きくしていきましょう。
これを20回で1セットとして、
2セット行うとよいでしょう。
うちわ運動と言うものもあり、うちわを仰ぐように
動かす事で、肩を内側と外側に動かすリハビリになります。
1.イスに座った状態で、痛い方の肩の肘(ひじ)を
脇を付けて、90度曲げて手を前に出します。
(小さい前になれえの形になる状態です。)
2.うちわを持って、脇と肘が離れないように
左右に振ります。
これを10回で1セットとして、
2セット行うとよいでしょう。
ただし、無理をしますと痛みが増す可能性が
ありますので、できる範囲で行ってください。
四十肩や五十肩の予防方法は?
四十肩や五十肩は、中高年に発症しやすい病気です。
若い時などにスポーツをして肩を使いすぎて、
肩を痛めた人は発症しやすい傾向にあります。
また、普段から猫背の人は重心が前のめりになって
体のゆがみから発症する場合もありますので、
出来るだけ正しい姿勢を意識するようにしてください。
最近は、パソコンやスマホなどを見たり触ったりする
機会が多くなっていますので、若い20才代や30才代でも
四十肩になる人もおられます。
近頃、肩が痛いなと思っていて病院に行きますと、
四十肩と診断される人もおられますので、
若くても注意が必要です。
普段から、全身を伸ばすストレッチや腕を動かす範囲を
大きくする体操や適度な運動をする習慣をつけるだけでも
予防効果があります。
ですので、毎日、出来る範囲で続けられるように
心がけていきましょう。
若いからとか、痛くないから大丈夫と
油断をしているといつ、四十肩や五十肩になるかも
しれませんので気をつけてくださいね。
そして、生活習慣を規則正しくする事も重要です。
不規則な睡眠時間や寝不足、偏った食事や血行不良、
ストレスをため込むなどは、四十肩や五十肩になりやすいので
生活習慣の見直しも必要と考えられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
実は、私も四十肩になっています。
整形外科に行ってリハビリをしたいと思っていても、
なかなか時間が取れずに行けない場合が多いです。
しかし、自宅で出来るリハビリを毎日する事によって、
少しずつですが肩の痛みが少なくなり、
肩が回るようになってきました。
やはり、日々の生活を見直して規則正しい生活や
軽めでもよいので運動などをするとよいでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。