
夏から秋にかけて台風シーズンになり、イヤな季節ですね。
日ごろから、通勤で使っている電車が台風の影響で遅れたり、止まったりしますと会社に行けなかったり、家に帰れなくなり困ります。
台風がきた時に電車が動く目安や遅れたり、運転中止の風速などについて述べていきます。
台風がきた時に電車は動くの?
基本的にJRや各私鉄によって、違いがありますが、
台風が接近してきた場合には、風速と雨量を考えています。
もちろん、電車を運行する路線には、都会でビルなどがある場所や
田畑がある開けた場所、地上、地下、橋上、高架など、
その地域や場所によって、風速に違ってきます。
特に、高架や橋上、開けた場所などは、台風による風速が
強くなりますので、その場所を走っている路線自体が運転中止に
なる可能性が高くなります。
また、鉄道会社によって違いがありますが、私が勤めていた
私鉄では、各駅に風速計があるのではなく、特に風速が強いと、
予想される高架や開けた場所などに設置されていました。
ビルなどが並ぶ都会にも風速計は、設置されていましたが、
基準となるのは、特に風速が強い場所を基本にしていました。
実際にしていたことは、駅に設置してある風速計が、
速度規制と運転中止の風速になりますと、風速計から、
鳴動音がして、駅員が見て総合指令所に連絡していました。
パソコンの普及もあり、駅で風速計が鳴動した時には、
総合指令所にも、どの駅の風速計が鳴動しているのかが、
わかるようになっていました。
現場にいる駅員からの連絡と総合指令所にいる人と、
二重のチェックになっていて、
常に、安全を最優先にしていました。
それは、
台風で風が強いのに、電車を走らせて、
もしも、電車が横転したり、脱線などしますと、
重大な事故になりますので、
しっかりと規則で定められていました。
台風がきた時に電車が遅れる理由は?
JRや各私鉄によって違いがありますが、台風による風速が、
15m/秒か20m/秒になりますと、
電車の運転を速度規制するようになります。
通常ですと、
例えば、時速80km/時で運転している電車が、
速度規制になりますと、速度を落とすことになり、
駅に到着する時刻も遅れてきます。
そうなりますと、
「電車が遅れると困る!」と言う人もいましたが、
強風の中を電車が速度を落とさずに運転した場合に、
いくら、何十トンもある電車でも、
事故につながる可能性が高くなります。
車を運転するかたでしたら、経験があると思いますが、
高速道路を時速100キロで運転した場合と、
時速60キロで運転した場合に、トンネルを抜けて、
強風をうけますと、時速100キロで運転した場合のほうが、
風にあおられて、特に車がふらつきます。
電車でも同じことが言えますし、ましてや、何百人もの、
乗客が乗っていますので、事故にならないように、
風速が何m/秒になりますと、速度規制するように、
総合指令所から電車の運転士に無線で連絡します。
ちなみに、台風でなくても風速が、
15m/秒や20m/秒になりますと、
速度規制になると言えます。
台風がきた時に電車が運転中止になる風速は?
台風が直撃しなくても、台風の強さや大きさ、地形によって、
風速が変わってきますので、一番風速が強い場所を基準として、
運転を中止するかを決められています。
こちらもJRや各私鉄によって違いがありますが、
ほとんどが風速25m/秒になりますと、
電車の運転を中止します。
そして、風速が30m/秒になりますと、
全ての鉄道会社の電車が運転中止になります。
ちなみに、私が勤めていた鉄道会社では、
風速が25m/秒で運転中止になっていました。
総合指令所は、運転中止を運転士に連絡しますと、
運転士は、一番安全な場所として、近くの駅で、
停止するようにします。間違っても、橋上には、
止まりません。
運転中止になり、駅に電車が止まっている時は、
風が強いために、扉が閉められた状態になります。
問題は、ここからです。
電車が駅に着いているのに、電車の扉が開きませんので、
降りたいと思っているお客さんが降りられないことになり、
電車内で、車掌に文句を言う人がいます。
特に混んでいる車内では、お客さんからの苦情が、
相当ひどいと、車掌から聞いたことがあります。
逆に、駅にいるお客さんは、電車が止まっているのに、
扉が開かないと、駅員に文句を言ってきます。
これは、私も経験しましたが、
これだけ強い風が吹いている状態で、電車の扉を開けるのは、
危険だと、いくら説明しても聞いてくれません。
「扉を開けろ!」の一点張りでした。
もちろん、強風がおさまってきて、速度規制で運転が
出来る状態になれば、駅に止まっている電車の扉は、
一度、開けられますが、いくら説明しても、
「今、すぐに開けろ!」や「早く扉を開けろ!」など、
ムチャを言ってくるお客さんが何人もいました。
もっとひどくなりますと、
「なぜ、電車を止めるのか?」や「早く動かせ!」など、
お客さんの都合ばかりを言ってくることが多かったです。
何度も経験しましたが、運転中止になる度に、
「出来れば、私が勤めている駅に、
電車が止まりませんように。」など思っていました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
台風だけでなく、風が強い日には、速度規制などになり、
電車が遅れる場合があります。
また、台風が接近している場合には、天気予報などで、
確認して、一番危険だと思われる日に、特別な仕事や、
用事を予定しないことが重要ですね。
風は、何十トンもある電車でさえ、横転させる力を、
もっていますので、台風が接近してきた時は、
外出を控えるのが一番よいでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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