
初めに、私は政治家や評論家でもありません。
7月10日に加計学園問題で国会の閉会中審査が行われました。
衆議院と参議院で、菅官房長官や萩生田副長官、松野文部科学大臣、山本地方創生担当大臣、前川前事務次官などが国会で答弁などをしていました。
安倍総理が外遊中で不在でしたし、和泉総理補佐官も出席をしない主役がいない状態での質疑応答がなされたように思います。
しかし、元々、加計学園など関係なく、獣医師の学校を新設する必要があるのでしょうか?
政治が絡んでいる獣医師学部の新設などを交えて、私の考えを述べていきます。
加計学園問題で、獣医師会や文科省の意見は?
加計学園が今治市に獣医師学部を新設する予定で、
現在も工事が進んでいます。
さて、獣医師会等は、獣医師が本当に
必要と思っているのでしょうか?
ある記事によりますと、
「獣医師は偏在しているものの総数は足りている」と
獣医師会等は言っているようです。
また、地方で獣医師が不足している原因は、
待遇の悪さにあると指摘されていますので、
待遇がよければ獣医師は足ると解釈することができます。
これに関しては、獣医師会と文科省の意見が
一致していることになり、無理に新設の獣医師学部を
作る必要がないと思います。
また、獣医師は国家試験の受験者数が、
新卒者で毎年1,050人前後になり、
定員が930人に対して、多くの人が受験していることに
なりますので、無理に新たな学校を作る必要がないと言えます。
そして、獣医師会では、定数930人で十分と
判断していますので、これ以上獣医師を増やしますと、
獣医師が多くなり、個人で経営をしている
動物病院などは、潰れてしまう恐れもあります。
しかも、現在でも獣医師は約4万人いると
言われていますので、これ以上獣医師を
増やしても意味がないと言えます。
これらを総合しましたら、無理に加計学園でなくても、
獣医師学部を新設する必要がないように思えます。
加計学園問題で、石破4条件とは?
加計学園問題で答弁などで使われているのが、
自民党の石破前地方創生担当大臣が決めた。
石破4条と言うものがよく言われています。
石破4条とは。
1.現在の提案主体による既存獣医師養成でない
構想が具体化し、
2.ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき
具体的需要が明らかになり、かつ、
3.既存の大学・学部では対応困難な場合には、
4.近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、
全国的見地から本年度内に検討を行う。
少しわかりにくい感じですので、少しずつ解釈しますと、
1は、既存の獣医師養成でない構想が具体化ですので、
既存の獣医師学部では、対応できない
新たな獣医師を養成すると考えられます。
2は、総合的な研究をする獣医師を具体的に養成する感じです。
3は、文章の通りでいままであった学校の学部では、
対応できない場合と考えられます。
4は、獣医師の需要などの動向と全国的な考えから、
検討をすると考えられます。
と言う事は、萩生田官房副長官からの指示で、
「現在、広域的に獣医師系養成大学等の存在しない
地域に限り獣医学部の新設を可能とする」
の文面になっていますが、
石破4条と全く関係ないと考えられます。
元の政府の原文では、
「現在、獣医師系養成大学等のない地域に
おいて獣医学部の新設を認める」となっています。
そこに「広域的」「存在しない」「限り」
など、元の政府の原案にない文が付け加えられています。
なぜ、そのような文言を付け加える必要があったのか?を
萩生田官房副長官に質問していましたが、
「記憶にございません」や「確認できない」など
言われたところで、全く説明になっていないのが現状です。
もう1度、石破4条を基本として、
議論してみる必要があると感じます。
加計学園問題で、獣医師の種類や動物病院の数は?
獣医師と言ってもいろんな職種があります。
近くにある動物病院の獣医師や
動物園などの施設で働く獣医師、
民間企業など特に製薬会社で働く獣医師、
公務員として、衛生検査や海外から入ってくる動物などの
病気を広めないようにする獣医師などがあります。
身近にいる獣医師になりますと、やはり動物病院の
獣医師になる感じでしょうか?
あるサイトで動物病院を検索しますと、
各都道府県に動物病院が何件あるのかわかります。
一番多いのが、東京都で1485件もありました。
一番少ないのが、秋田県で39件と出てました。
しかし、これは1つのサイトだけになりますので、
他のサイトを見たり、近所の人から聞いたりしますと、
もっと多くの動物病院があるようです。
ちなみに、この1つのサイトだけで、全国の都道府県を
合計した動物病院の数は、10,868件になり、
いかに、動物病院が多いのかがよくわかると思います。
動物病院はハッキリ言って、多くありますので、
無理に獣医師を養成する必要がないと感じます。
しかも、毎年、930人も獣医師が増えて行きますので、
獣医師が増えすぎて飽和状態になっているかもしれません。
また、同じ獣医師でも、動物病院や動物園、民間企業、
公務員などで働く獣医師によっても給料が違ってきて、
動物病院の獣医師が手取りとして、一番よいみたいで、
公務員の獣医師が一番少ないようです。
そうなりますと、誰でも動物病院の獣医師に
なりたいと思いますし、公務員の獣医師になりたいと
思わなくなり、公務員の獣医師が人手不足になります。
ですので、今ある獣医師学部で獣医師を
目指している人には、一度、公務員として獣医師を
経験させた後に、好きな獣医師の道に進むようにすれば、
公務員の獣医師が増えるようになると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
事の発端は、加計学園問題から始まったことですが、
実際に、獣医師の数が足りています。
また、政治が絡んでいる問題になりますので、
話がとてもややこしい感じですが、
単純に、獣医師の数だけを見ますと、
無理に新しい学校を新設する必要がないと言えそうです。
あなたは、どう感じて、どう思われますか?
最後までご覧いただきありがとうございました。