年度末が出来た由来と行政や企業などが忙しい理由と学校関係では?

年末と言いますと、12月末の事を言いますが、同じように「末」がついても年度末とは日にちに違いがあります。

1年の最後になる年末は、わかりますが年度末はなぜ出来たのでしょうか。

また、年末だけでなく年度末も忙しいと言われていますので、何かがあるはずです。

少し気になりました年度末について考えていきます。

スポンサードリンク

年度末が出来た由来は?


日本で年度末が出来ましたのは、
明治時代に入ってからになります。

江戸時代までは、
年度末が存在しておらず、
基本的に物事の始まりは、
1月1日になっていたようです。

明治6年から
新暦が使われるようになりましたので、
現在の1月1日と日が違ってきます。

明治時代に入り、
江戸幕府から国の政府が
財政を会計する事になります。

しかし、明治時代の初めは、
政府自体が財政難で苦しんでいました。

江戸時代は石高(生産高を米の量で表していた。)
によって各藩の財政が任されていましたので、
明治時代に入っても石高によって、
国の財政を会計していました。

しかし、年末の
12月31日を締切日にしますと、
お米などを収穫してすぐになりますので、
全国各地の石高の集計が
思うように進みませんでした。

そこで、明治政府は、
明治2年に9月を締切日にして、
米が収穫されて約1年後を締切日にしたり、
明治5年に11月を締切日にして、
米が収穫される前を締切日にしたりして、
試行錯誤した結果。

明治19年(1886年)に
現在でも使われています
3月末を締切日にして、
3月末を会計の年度末となりました。

収穫したお米を売却して
お金を税として納めるには、
国が各地の収入を把握する必要もあり、
3月末がよいと判断されたようです。

江戸時代には年貢米(ねんぐまい)として、
納めていたお米になります。

しかし、明治の新政府になりますと、
お米でなく税金としてお金で納めるように、
いきなり言われましても、
農家などは、お米を収穫して
売却しなければお金が手に入らないでしょう。

しかも、明治6年から新暦に変わりましたので、
明治5年12月2日の
翌日は、明治6年1月1日になります。

例えば、農家がお米を11月の初めに
収穫した場合ですと、明治5年では
約1ヶ月後までにお米を売却して
お金を税金として納めなければなりません。

それ以降でも約2ヶ月以内に
お金を税金として納める必要がありますので、
さすがに無理があるでしょう。

しかし、明治の新政府は、
財政難の状態で困っていたでしょうから、
税収として収入を得たいと考えていたはずです。

結果的に3月末が年度末として決まりましたが、
国が各地の収入を把握して
税金を納めさせる為には日程の調整などで
大変な苦労があったようです。

年度末が忙しい理由は?


年度末は、基本的に
行政などで使われている
税金などの会計の末日になりますので、
締切となり忙しくなります。

スポンサードリンク

行政では、
地方自治体や役所なども関わってきますので、
税金関係は、会社など事業を
している人たちが関係してきます。

そうなりますと、
企業などで税金を納める側の人たちは、
売上などの書類を、
役所などに提出する必要があります。

企業から書類を提出された役所などは、
書類を見て、納税が正しくされているのか
確認作業が必要ですので、
忙しくなります。

しかも、1年の年度末が
3月末と決まっていますので、
4月に持ち越す訳にいきません。

企業としては、
少しでも売上を伸ばしておきたい
狙いもありますので、
決算セールなどもされています。

売上が伸びている企業は、
納税額も上がりますので、
業績が良いと政府から判断されます。

しかも、納税額や書類などが
間違いなくさえていますと、
優良企業と判断されますので、
企業としては、
評価が良くなり、
新入社員などの募集もしやすくなります。

本来は、政府の機関が多数ありますし、
企業などもいろんな会社がありますので、
もっと複雑になるでしょう。

しかも、現在はパソコンの時代でも
ありますので、間違ってメールを
送信してしまいますと、
大変な事態と考えられます。

しかも、パソコン操作などに
慣れていないと複雑な計算もありますので、
行政や企業などで税金関係に
関わっている人たちは、
いくら時間があっても
足りないぐらいになるでしょう。

年度末に学校関係では?


学校関係なども
忙しい時期になります。

3月には、卒業式がおこなわれますし、
在学生は、終業式があります。

学校の先生などが人事異動等
あるでしょうし、
来年度用の教材や資料作りが
あるでしょう。

卒業式がありますと、
来月には入学式がありますので、
準備などがあって忙しい時期になります。

私立の小学校から大学までは、
試験に合格した学生に対して、
保護者も含めて説明会があるでしょう。

公立や国立の高校や大学においても、
試験に合格した学生に対して、
説明会などがあるでしょう。

また、学校内でも新たに教師や教頭先生、
校長先生になる人もおられるでしょうし、
私立では、理事長などもおられるでしょう。

行政や企業などだけでなく、
学校関係者も忙しい時期に
なると思われます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

年度末の制度は、始まってから
まだ約150年しか経っていませんので、
新しい制度と言えます。

そして、明治時代から大正時代、
昭和20年ぐらいまで使われてきた
大日本帝国憲法と昭和21年に公布された
日本国憲法など、
国の憲法が変わりましても
年度末の制度が使われています。

そう考えますと、年度末の制度は、
重要なのかもしれませんね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

スポンサードリンク

コメントを残す