兵庫県姫路市にある姫路城の構造や特徴と見どころやアクセス方法は?

姫路城は、兵庫県姫路市にあり、日本で初めて世界文化遺産に登録された国宝のお城になります。

その姫路城が2015年(平成27年)3月に「平成の大修理」を終え、2015年(平成27年)3月27日に新しく生まれ変わり、リニューアルオープンしました。

今回の大修理では、昭和39年に完了した解体復元工事(昭和の大修理)から45年の年月が過ぎていて、漆喰壁(しっくいへき)や上層部の軒(のき)やひさしが自然の風雨などにさらされた事によって、傷みや汚れが激しくなってきたことから、本格的に修理をされました。

昭和の大修理時には全面解体などの大規模な修理でしたが、今回は漆喰の塗替えや破損瓦の取替えなどを行い費やした費用は約24億円になります。

また、旅行クチコミサイトでは「行ってよかった!日本の城ランキング」において、2015年は、3位でしたが、2016年は、堂々の第1位に選ばれていて評判がすごくよいです。

「平成の大修理」を終えた姫路城の魅力について考えていきます。

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兵庫県姫路市にある姫路城の構造や由来は?


姫路城は、標高約45.6mの姫山(ひめやま)と
その西側にある鷺山(さぎやま)を
中心とする平地の小高い丘の上に石垣を積み上げて、
天守や櫓(やぐら)を構築された平山城になります。

5層7階の大天守と3棟の小天守からなる
連立式天守と白漆喰(しろしっくい)の城壁が特徴で、
白鷺(しらさぎ)が羽を広げたような美しさは
とても圧巻で、その姿から見て
別名白鷺城(はくろじょう・しらさぎじょう)とも
言われ建築技術の粋を極めた傑作とも呼ばれています。

では、なぜ白鷺城などと
呼ばれているのかですが、
史実的に諸説などから
「姫路城が鷺山に建てられたから」
「白漆喰で塗られた城壁の美しさから」
「白鷺と総称される鳥が多く住んでいたから」
などといろいろな意見があって、
どれも正しいように思えますが、
実際のところは謎です。

しかし、こうした意味でも姫路城が
日本に現存しているお城の中でも、
とてもめずらしい存在になります。
 
内堀に囲まれた内曲輪(うちくるわ)の
約7万坪が現在も
江戸時代初期(1609年築城)以来、
奇跡的に一度も戦火や火災にあいませんでした。

天守閣などの主要な建築物が現存し、
築城当時の姿を見ることができる
貴重な城郭建築物(じょうかくけんちくぶつ)です。

また、大天守、乾小天守、西小天守、東小天守の
4つの天守閣と、
「イ」、「ロ」、「ハ」、「ニ」の4つの渡櫓を含めた
8棟(とう)が国宝に指定されていて
他にも74棟が重要文化財に指定されています。

シンボルともいうべき5層7階の大天守は、
東、西、乾(北西)の3つの小天守と
渡櫓で結ばれていて、
こうした連立式天守が完全な形で残っているのは
姫路城だけになります。

また、眺める角度によって様々な
美しさを見せるため、
その変幻(へんぼう)ぶりには
目を奪われてしまうほどの造りになっています。

城の高さにおいても、
日本に現存する天守のある城(12城)の中では
姫路城がもっとも高く約31.5mあります。

「姫路」の由来については、
播磨国風土記に出てきます
「日女道丘」(ひめじおか)からきています。

神代(こうじろ)の昔に、
難破した船の積み荷などが流れ着いた場所に
「船丘」「犬丘」「筥(はこ)丘」「琴丘」など
14丘の名が付けられました。

その1つ、蚕子(ひめこ)に流れ着いたところが
「日女道丘(ひめじおか)」で、
現在は、姫路城のある「姫山」(ひめやま)で
あるとされています。

「蚕子」(ひめこ)は古語で「ひめ」と
言われていましたので、
地名としての「姫路」という呼び方は、
江戸時代初期の大名が姫路城を築き、
城下町を整備した頃から言われています。

姫路城の特徴や見どころは?


姫路城には、大天守へ直行するルートのほか、
千姫ゆかりの西の丸、化粧櫓を巡る西の丸ルート、
伝説の「お菊井戸」を巡るお菊井戸ルートなどの
小ルートがあります。
 
姫路城は、綿密に巧妙な設計がされた堀の内に
ありますので、菱の門(ひしのもん)から
天守に向かいますと、5つの門が設けられていて、
その門の先には、更に6つの水の門が控えています。

そのために天守にどんどん近づいていると
思っていたのが、気が付くと遠ざかっていくという
迷路のような配置で不思議な構造になっています。

大天守内の上下移動は、
常に一方通行になっています。

順路は、1階から2階、3階、4階、5階、
6階(最上階です。)そして、
6階から5階、4階、3階、2階、1階、
地下一階となりますが、上りと下りでは
2度通ることができないような
ルートになっています。

ですので、同じ階でも仕切りがあり
同じ場所には、行けないようになっています。

場合によって上りしか見れない場所や、
下りしかみれない場所があります。

後で見れると考えずに階ごとに
見どころなどを紹介している配置図が
ありますので、参考にしていただいて
見落とさないように注意してくださいね。
 
ちなみに、3階から見る事ができる。

お城全体を貫く(つらぬく)
2本の柱がありますが、
長さは約24.6mで太さは約1mの
「心柱:しんばしら」になります。

心柱は東西に2本あり、
そのうち「東大柱」は、
築城当時のものが現存されています。
(西大柱は昭和の大修理で交換されました。)

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巨大な姫路城を約400年間もの間
支え続けた東大柱は、天守閣内部で
必ず見ておきたい大柱になります。

 
そして、最上階の6階に上がりますと、
360度の素晴らしい展望が楽しめます。

最上階には姫路城の守護神を祀る(まつる)
長壁(おさかべ)神社があります。

なぜ城内にあるのかと言いますと、
これには、いろんな諸説があって謎です。

最上階に行った人が必ずといっていいほど、
お参りして帰っていかれますので、
最上階に登った際にはお参りをしてくださいね。

姫路城のすぐ脇には「好古園(こうこえん)」と
呼ばれる本格的日本庭園があります。

元武家屋敷だった場所を生かして作られた
「池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)」
という作りで、大きな池を中心に
道や橋などを配置して散策ができる庭園で、
瀬戸内海の風景を表現して造られた庭園になります。
 
他にも見どころは、たくさんありますので、
散策を兼ねていろんな場所に立ち寄ってくださいね。

そして、姫路城の天守閣の頂点にある
鯱鉾(しゃちほこ)ですが、
全国的にも珍しい鯱鉾です。

鯱鉾の大きさは、高さが約1.9m、
重さが約300kgと立派ですので、
特に珍しい事もないように思えます。

他のお城にある鯱鉾などは、
雄(おす)と雌(めす)で
1対になっていますが、
姫路城の鯱鉾はなんと!?
雌と雌で1対になっていて、
全国的にも大変珍しい鯱鉾です。
 
元々は、雄雌であったらしいのですが、
何かの拍子で復元するときに
雌を2個作成されてしまい、
それ以降は雌の鯱鉾を天守に
取り付けているそうです。

理由については、やはり謎です。

また、姫路城の入口から
東へ200mほど行った城見台公園には、
復元した鯱鉾が展示されていて、
間近でその大きさを実感することもできます。

城内においては、
AR(コンピューターなどで
環境の変化などをさせる技術)や
CG(コンピューターグラフィックス)を
活用した新たな展示や解説をしています。

また、専用アプリをダウンロードして、
城内のスポットでスマートフォンや
タブレット端末をかざしますと、
動画や写真と共に詳しい解説を
見る事ができます。

お持ちのスマートフォンやタブレットから
Google Playまたは
AppStoreにアクセスして、
アプリケーションソフトを
ダウンロードしてご利用ください。
(無料です。)

売店などもあります。

姫路城の入城口隣にあって、
姫路の伝統工芸品である、
明珍火箸風鈴(みょうちんひばしふうりん)
姫路はりこ、姫山人形、
姫路独楽(ひめじこま)、姫路革細工、
和菓子、せんべいなどたくさんの
おみやげ品を販売しています。

待ち時間もなくスムーズに
ご見学していただければ姫路城全体として
1時間半~2時間程度で見学できますが、
大天守閣内は、やはり人気が高く非常に
大勢の人がお越しになっていますので、
相当混雑しています。

しかも城内は通路が狭いために場合によっては、
待ち時間が発生することもありますので、
時間に余裕を持ってお越し下さいね。

姫路城の入城料とアクセス方法は?


姫路城のみ入城料
大人(18才~):1,000円
小人(小学生、中学生、高校生):300円
幼児は無料です。

姫路城と好古園共通券
大人(18才~):1,040円
小人(小学生・中学生・高校生):360円です。

小学校就学前は、幼児の扱いとなり無料です。
18才に達していても、
高校生の場合は、証明がありましたら、
小人料金が適用されます。

障害者手帳をお持ちの人は、
本人と介助者1名が無料になります。
(車いす利用の場合は、
本人と介助者3名までが無料になります。) 
 
開城時間
通常期は9時~16時(閉門は17時)
夏季(4月27日~8月31日)は
9時~17時(閉門は18時)です。
 
休城日
12月29日、30日です。
 
アクセス方法

電車利用 
JR姫路駅北口から神姫バス乗車
「大手門前」下車して徒歩約5分で
姫路城登閣口に到着します。
また、JR姫路駅、山陽姫路駅から
徒歩で約20分です。

車利用
大手門駐車場:姫路城の南側にあります。
機械式駐車場で大型バスも駐車できる
終日営業の駐車場です。

場内にはトイレ(身障者トイレ含む)や
大手門茶屋、自動販売機コーナーもありますし、
周辺には好古園やおみやげ物店などがあり、
姫路城観光にはメインとなる駐車場です。

普通車等
約580台駐車可能(内 身障者3区画)

駐車料金
最初の3時間以内、600円です。
3時間を超えて1日以内、900円です。
お支払いは、現金の他、
クレジットカードも利用可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
 
訪れるに十分価値があるお城になります。
「平成の大修理」が終わり、
築城当時と同じ純白の勇姿と美しさ、
そして壮大さを取り戻した姫路城です。

国宝、そして日本初の世界文化遺産に
ふさわしい風格を兼ね備えていますので、
実際にあなたの目で見ていただければ、
必ずいろんな事が感じられるお城になります。

ぜひ、姫路城にお越しになり実感と
感動をあじわってくださいね。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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