
脂質異常症と聞いて、脂肪に関係している病気と思うぐらいであまり意識をした事がないと言われる方も多いと思いますが、この病気は、普段の生活をしていてもあまり、症状が出てこない為に気がつきにくい病気と言えます。
そして、健康診断で採血を行って初めて、医師から脂質異常症になっていると伝えられる事もあり得ます。脂質異常症は、怖い病気が発症する事もありますので、自分の血液検査の結果をよく見ておく必要があります。
目次
脂質異常症の病気や症状は?
脂質異常症は、
字のごとく「脂肪」に「異常」がある病気になります。
病院や会社の健康診断で採血を行った後に
「検査報告書や健康診断結果表など」を
見る事がありますが、
これらは、体の臓器などの異常や
血液中に含まれている
いろんな成分などを数値化した表になり、
医師がそれらの数値で異常がないかを
確認する為の一つの目安になるものです。
検査報告書を私たちが見ても、
アルファベットや
よくわからない名前で表していますので、
測定値と基準値を見比べるぐらいですし、
医師も全ての項目に対して
説明をしてくれるわけでもなく、
異常がある部分しか言わない事が多くあります。
検査報告書の表で、
中性脂肪(トリグリセライド)などの
脂質が基準値よりも高い数値に
なっている状態の事を
脂質異常症と言われます。
以前は、高脂血症とも言われていて、
年配の方などは聞いたことがあると
言われる方もおられると思います。
脂質異常症は、
一般的には血液がドロドロの状態に
なっていると思っていただいてもよいと言えます。
体内の血液中では、
悪玉コレステロール(LDL)が
身体の隅々まで行きわたって、
コレステロールを運んでたまりやすくします。
逆に善玉コレステロール(HDL)は、
余分なコレステロールを回収する働きをしてくれます。
しかも、悪玉が多くてもダメで、
善玉が少なすぎてもダメになり、
どちらもコレステロールが
たまりやすい状態になります。
脂質異常症だからと言っても、
すぐに症状が出る事はほとんどありませんが、
後々に、動脈硬化の進行を早めることになり
いろんな病気を起こす引き金となります。
病気の例で言いますと、
虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)
いわゆる、狭心症や心筋梗塞にあたります。
そして、脳梗塞、
閉塞性動脈硬化症
(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)などの
病気になる可能性が高くなります。
また、脂質異常症が原因で起こる症状として、
黄色腫(おうしょくしゅ:コレステロールを多く含む組織が黄色い塊)
となって皮膚などにできる
腫瘍(しゅよう)や胆石(たんせき)胆のうの中に
コレステロールが固まって
石のようになった状態などがあります。
脂質異常症の治療と日ごろの食事に気をつける事について。
脂質異常症と診断されますと、
コレステロールの値を
よくする薬などが処方されます。
私もコレステロールの値が高いですので、
内科で処方されていますが、
薬の働きとして
「コレステロールを体内で合成を阻害する薬」と
書かれていましたので、
食べる事によって、できるしまう
コレステロールは仕方ないと言うことで、
体内でくっつくのを防ぐ薬を飲んでいます。
他にも、いろんなコレステロールの値を
よくする薬が多くありますので、
処方された時には医師に
どのような働きがあるのかを
確認するようにしてください。
薬にばかりにたよっていても、
油ものばかりを食べていると、
効果のある薬でもうまく働いてくれませんので、
日ごろの食事などにも注意する事が大事と言えます。
コレステロールの値が高くなると言われている
動物性の脂肪にあたる肉類や卵などを
摂り過ぎないように注意する事と、
中性脂肪の値が高くなると言われている
フルーツドリンク、スポーツドリンク、
甘いアイスティーなどの
糖質が多く含まれた飲料や
アルコールの飲みすぎ、
そして、甘いお菓子などにも注意が必要となります。
食べ物としては、
食物繊維が豊富に含まれている野菜類や
油でも魚類から摂れる油、
豆腐など豆類を食べる事で、
コレステロールを下げたりしてくれますので、
結果的には、
洋食よりも和食が中心の
料理を摂るようにするとよい効果が期待できます。
運動する事によって、体が動きます。
そうしますと、
善玉コレステロールを増やす効果もありますし、
体重の減少も期待できますので、
運動する習慣を身につけて
体調管理をしっかりと行うようにしていきましょう。
食物繊維が豊富に摂れて、ボリュームのある料理は?
食べる事が大好きな方にとっては、
いくら体によいからと言っても
野菜や豆類ばかりを食べていたのでしたら、
食事に対しても満足がいかない気持ちになりますよね。
そこで、豆類を使ったおかずを
何種類かご紹介致します。
いんげん豆と豚肉の甘辛煮
2人分の材料は、
ゆでたいんげん豆(120g)、豚モモ肉の薄切り(100g)、
にんじん(1/3本)、たまねぎ(1/4個)、
ゆでた絹さや(5枚)。
味付け:だし(カップ11/2)、
しょうゆ、みりん、酒が各(大さじ11/2)。
1.豚肉とにんじん、たまねぎ、
絹さやは食べやすい大きさに切ります。
2.鍋に、たまねぎと味付けの材料を入れて煮ます。
3.煮立ったら、弱火にして
にんじんを加えてフタをして10分煮ます。
4.いんげん豆を加えて、
5分煮て煮汁を含ませます。
5.強火にして豚肉を加えて、
火が通ったら絹さやを入れます。
ポイント、豚肉の油身は取り除いてください。
エネルギーは、219kcal
塩分は、1.5g
コレステロールは、34mg
食物繊維は、9.3g
(数値は1人分です。)
白いいんげん豆とえびの中国風うま煮
2人分の材料は、
ゆでた白いいんげん豆(120g)、えび(大10匹)、
干しシイタケ(3枚)、ピーマン(3個)、
しょうが(1/2かけ)。
味付け:豆のゆで汁(大さじ2)、
干しシイタケの戻し汁(カップ1/4)、
しょうゆ、かたくり粉(各小さじ1)、
粒状のチキンスープの素(小さじ1)
ごま油(大さじ1)、塩、コショウ。
1.えびは、殻をむいて背ワタを取ります。
2.干しシイタケは、水で戻して、
軸を除いて一口大に切ります。
3.ピーマンは、種とヘタを除いて一口大に切ります。
4.しょうがは、はせん切りにします。
5.フライパンにごま油としょうがを
入れて中火で熱します。
6.えびを入れて炒めます。色が変わりましたら。
7.いんげん豆、干ししいたけ、
ピーマンを加えて炒めます。
8.味付けを全て加えて、とろみをつけます。
ポイント、いんげん豆とえびは、
サッと炒めてから煮るとコクが出ます。
エネルギーは、287kcal
塩分は、1.5g
コレステロールは、200mg
食物繊維は、10.9g
(数値は1人分です。)
豆ときのこのマスタードサラダ
2人分の材料は、
ゆでたミックスビーンズ(100g)、
しいたけ(2枚)、しめじ(1/2パック)。
味付け:市販のフレンチドレッシング(大さじ1)、
粒マスタード(小さじ1)、
パセリみじん切り(少々)。
1.しいたけは、軸を除いて角切りにします。
2.しめじは、石づきを除いて半分に切ります。
3.全ての材料をゆでたお湯に入れます。
4.サッとゆでて、水気を取ります。
5.ボウルに味付けを合わせて混ぜます。
6.ボウルにゆでた材料を入れて混ぜます。
エネルギーは、120kcal
塩分は、0.3g
コレステロールは、0mg
食物繊維は、6.9g
(数値は1人分です。)
他にも、豆を加えた料理がたくさんありますし、
豆を加える事で食物繊維が多く摂れるだけでなく、
食べ応えも出てきます。
よかったら、お試しくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
脂質異常症は、
年を重ねていきますと
いろんな病気の原因にもつながりますし、
最悪の事態にならないためにも、
採血を行った後で、
医師からの話をよく聞き、
わからない部分は尋ねるようにして
自分の血液がどのような状態なのかを
把握する事が重要と言えます。
美味しい物を腹八分目ぐらい
食べるように心がけて、
運動も行い、健康な体づくりをしていきましょうね。
最後までご覧いただきありがとうございました。